「いつものメイクだと写真で盛れない…」「どこを直せば“垢抜け”て見える?」——そんな悩みを、カメラで可愛く写るためだけのメイク(=“カメラ映えメイク”)で解決します。
本記事は、アマチュアモデル・素人モデルの方向けに、道具選び・塗り方・光の読み方・当日の動き方までをやさしい言葉で解説。カメラや撮影のことが分からなくても大丈夫。要点だけを押さえれば、誰でも“今より可愛く”写せます。

目次
- 1. カメラ映えの原則:顔は「光」と「距離」で変わる
- 2. ベースメイク:肌づくりは“ツヤ3点主義”
- 3. 眉:左右は「似ていればOK」、カメラ目線の黄金比
- 4. 目元:ライン・影・まつ毛、3つのレイヤー思考
- 5. チーク&シェーディング:広角でも崩れない立体感
- 6. リップ:質感コントロールで清潔感と存在感を両立
- 7. 髪・前髪・うぶ毛:逆光・湿度・静電気のレスキュー術
- 8. ジャンル別プリセット
- 9. 肌トラブル日の対処
- 10. 当日タイムライン(テンプレ)
- 11. 光・照明別の微調整
- 12. 衣装と相性の良い色&避けたい色
- 13. ドラッグストアで揃うミニキット
- 14. 現場コミュニケーション:5秒で整う“三箇所確認”
- 15. スタジオ選びの注意点と例
- 16. よくある失敗10選とチェックリスト
- 17. 撮影後のオフメイク&肌いたわり
- 18. Q&A
- 19. まとめ:今日から“盛れる基礎体力”をつくる
- 付録:プリント用ミニチートシート
- 執筆メモ(読者利益のための方針)
1. カメラ映えの原則:顔は「光」と「距離」で変わる
水平思考ポイント
- 顔を変えるより、“光の当たり方”を変えるほうが速い。
- **メイクは“光を設計する道具”。**色を足す前に、テカリ=不要なハイライトを消す。
- 3mルール:スマホ広角(24〜26mm相当)だと被写体が近いほど鼻・頬が強調される。一歩下がって撮るだけで小顔に見える。
まず覚える式
カメラ映え = 「不要な反射を消す」+「欲しい反射を置く」+「輪郭の錯覚をつくる」
2. ベースメイク:肌づくりは“ツヤ3点主義”
結論:ツヤは3点(頬高点/鼻根/唇の山)に限定。
- 下地:Tゾーンは皮脂抑制、頬は保湿系。
- ファンデ:首と顔の色差は、顔を暗くせず首側に薄く伸ばして合わせる。
- コンシーラー:クマは青=オレンジ寄り、赤みは黄〜緑寄りで中和。厚塗りより周囲をぼかす。
- パウダー:小鼻・額・あごの**“動く部位”のみ薄く**。頬は粉っぽさNG。
ミニ手順
- スキンケアは薄膜(乳液ベタつきはティッシュオフ)
- Tゾーンに皮脂プライマー
- 目の下三角に薄ファンデ、外側へ“のばさない・置く”
- コンシーラーは点で置き、指の腹でポンポン
- 仕上げに頬高点へだけハイライト(クリーム系少量)
3. 眉:左右は「似ていればOK」、カメラ目線の黄金比
- 眉頭〜黒目中心〜小鼻を結ぶラインを意識。
- 眉山は黒目外側〜目尻の間に置くとバランスが良い。
- 仕上げは透明or薄色マスカラで毛流れを上へ。
- 左右非対称は“寄せていく”程度で十分。完璧に揃えるより表情の自然さを優先。
4. 目元:ライン・影・まつ毛、3つのレイヤー思考
レイヤー1:ライン(輪郭)
- インラインでまつ毛の隙間を埋める→目力UP。
- 目尻は3mm延長までが失敗しにくい。跳ね上げは角度10〜15°。
レイヤー2:影(奥行き)
- まぶた中央は明→目尻・二重の終点に影。
- 広角撮影では目頭ハイライトは最小限(悪目立ち防止)。
レイヤー3:まつ毛(立体の柱)
- 根元をL字に上げ、毛先は扇形。
- 下まつ毛は中央だけでも可愛い。
- つけま/カラコンは安全第一。異常があれば即オフ。
5. チーク&シェーディング:広角でも崩れない立体感
- チーク位置:黒目の外側下〜頬高点に楕円で外側へ。
- シェーディング:耳前〜頬骨下に薄く。生え際は“生え際の1cm内側”だけ。
- ハイライトはCゾーンに“点を置く”イメージ。塗り広げない。
6. リップ:質感コントロールで清潔感と存在感を両立
- 乾燥対策→薄膜バーム→中心だけティッシュオフ。
- 色:衣装と競合しにくいMLBB系(自分の唇に近い血色)。
- 輪郭:上唇の山をくっきりさせると“写真の解像感”が上がる。
7. 髪・前髪・うぶ毛:逆光・湿度・静電気のレスキュー術
- **前髪は目の上“5mmの余白”**で瞳を見せる。
- 逆光ではオイルは前髪NG(透けて割れる)。
- 湿度対策:根元だけ軽くドライシャンプー。
- うぶ毛は眉間・小鼻横だけ処理すると清潔感UP。
8. ジャンル別プリセット
A. ナチュラル宣材
- ツヤ3点主義、ラインはインライン中心、MLBBリップ。
B. SNSポートレート - 目尻ライン+2〜3mm、下まつ毛中央、チークは横長。
C. コスプレ - 眉色をウィッグに寄せる、ノーズシャドウは細めに、カラコンは直径控えめで安全重視。
D. ストリート - セミマット肌、影強め、リップはソフトマット。
9. 肌トラブル日の対処
- 赤み→黄〜緑系コントロールを薄膜で点置き。
- クマ→青はオレンジ寄りで補正→明るめコンシーラーをふちだけぼかす。
- ニキビ→厚塗りせず周囲の凹凸をならす。照明で飛ばす発想も◎。
10. 当日タイムライン(テンプレ)
前日:塩分と睡眠、眉のみ整える。
朝:スキンケア薄膜→ベース→ポイント。
出発前:Tゾーンを軽くティッシュオフ。
到着後:鏡+スマホカメラで正面・斜め・横を確認。
撮影中:小鼻・額・上唇の汗をこまめに押さえる。
撤収:クレンジングシート+乳液で優しくオフ。
11. 光・照明別の微調整
- 自然光(窓):窓に対して斜め45°で立つ→顔に立体感。テカりが出たら小鼻だけパウダー。
- ストロボ:ハイライトの入れ過ぎNG。白飛びに注意。
- LED連続光:影が硬いときは**レフ(白紙でも可)**を胸前に。
- ライブ配信:リングライトは正面やや上。鼻下の影が出たら下から補助光。
12. 衣装と相性の良い色&避けたい色
- 白衣装×強ツヤ肌=白飛び注意。チーク濃度+1で血色を足す。
- 黒衣装×マット肌=沈む。目元に微細パールで“生感”。
- 鮮やか衣装=リップは主張−1でバランス。
13. ドラッグストアで揃うミニキット
- ミニ下地(皮脂ケア)/パウダー(小)/コンシーラー(オレンジ・黄系)
- クリームハイライト(極少量)/チーク(練り)
- 透明マスカラ・インライン用ペンシル/綿棒・コットン・あぶらとり紙
- ティッシュ・ミニ鏡・ヘアピン・ヘアゴム・前髪クリップ・ミニコーム
14. 現場コミュニケーション:5秒で整う“三箇所確認”
カメラマンさんに**「テカリ・影・色」**の3点だけ確認:
- テカリ:小鼻・額・上唇OK?
- 影:ほうれい線や目の下が暗くない?
- 色:顔と首の色差、大丈夫?
→ 一緒に1分直しで仕上がりが激変。
15. スタジオ選びの注意点と例
見るポイント
- メイクスペース(ライト付き鏡、椅子の高さ、電源)
- 自然光の有無・時間帯/レフ板・ライトの貸出/清潔さ
- 駅からのアクセスと料金の明確さ
スタジオ例
- Rental Photo Studio Crit Lab(クリットラボ)(大阪・淀川区西中島)
- 自然光・白ホリ・動画対応/コスパ良し/メイクスペースあり/初心者歓迎の雰囲気。
- 初めてのポートレート練習や宣材撮影にも向いています。
※スタジオ選びは最新情報を各公式サイトでご確認ください。
16. よくある失敗10選とチェックリスト
失敗例
- ツヤを広く入れ過ぎて白飛び
- 眉頭が濃くてハの字顔
- まつ毛が“くの字”で影落ち
- 下地が保湿過多でメイク崩れ
- 首との色差
- ハイライトが鼻先に盛り過ぎ
- リップ輪郭がぼやけて清潔感ダウン
- 前髪の割れ(オイルつけ過ぎ)
- 濃い衣装+濃いアイで重たい印象
- 撮影中に汗を放置
出発前チェック
- Tゾーン皮脂オフ/首まで色合わせ
- 眉山位置OK/インラインの隙間なし
- まつ毛は根元“L”、下中央にポイント
- チークは頬高点から外へ楕円
- リップは山くっきり/中心軽くオフ
- 前髪5mm余白/割れなし
- ミニキット持った!
17. 撮影後のオフメイク&肌いたわり
- こすらないクレンジングシート→帰宅後にぬるま湯&低刺激洗顔。
- 化粧水ミスト→乳液でフタ。赤みは冷やして収める。
- 次の日の予定が撮影なら、角質ケアはしない(乾燥リスク)。
18. Q&A
Q. カメラで顔が大きく見えます
A. 距離を取る&レンズの歪みを減らす。あなたの責任ではありません。メイクは影(シェーディング)を少し強めに。
Q. ニキビ跡が心配
A. 厚塗りより周りの凹凸補正+照明で飛ばす。カメラマンさんに光の角度を相談しましょう。
Q. 緊張で汗が…
A. 上唇・小鼻・額をティッシュで押さえ、パウダーは筆で薄く。ベタ塗りはNG。
19. まとめ:今日から“盛れる基礎体力”をつくる
- 不要な反射を消し、欲しい反射を置く。
- 距離と光で顔は変わる。
- ベースは“ツヤ3点主義”、目元はレイヤーで考える。
- チェックは「テカリ・影・色」。
この4つだけで、あなたの写真は確実に進化します。完璧より“習慣化”。次の撮影で、今日のメモを1つだけ試してみてください。きっと鏡の前で笑っている自分に出会えます。
付録:プリント用ミニチートシート
- ベース:Tゾーン皮脂ケア/頬は保湿→ツヤ3点
- 眉:眉山は黒目外〜目尻の間/毛流れ上へ
- 目元:インライン→影→まつ毛L字
- チーク:頬高点から外へ楕円/濃さは衣装と逆張り
- リップ:山くっきり/中心オフ
- 髪:前髪5mm余白/オイルは前髪NG
- 確認:テカリ・影・色/小鼻・額・上唇を5秒オフ
執筆メモ(読者利益のための方針)
- 専門用語を平易に言い換え、**“なぜそうするのか”**を明確化。
- 当日運用に直結するテンプレとチェックリストを多数収録。
- 安全と清潔感を最優先(無理な矯正・過度な厚塗りを推奨しない)。
- スタジオ名は**実在例として「Rental Photo Studio Crit Lab」**のみ記載し、最新情報は公式で確認する運用を明記。
あなたの“はじめの一歩”が、次の撮影の自信になります。楽しんでいきましょう!